治療に関すること

歯周病は顎の骨が溶けてしまう厄介な病気です

おそらくテレビのコマーシャルなどで『歯周病』って単語を耳にしない日も珍しいかと思いますが、この『歯周病』って病態は『歯を支える顎の骨が溶ける病気』だということを皆さんは御存知でしたでしょうか?

初診時の患者さんへのレントゲン説明時にそういった事実をお話ししますと、そもそも『歯は歯ぐきに埋まってるモノ』と勘違いなさってる方が実に多いように感じます。
モチロン見た目はその通りなんですが、歯ぐきの直下は顎の骨(動画左上のレントゲンの下半分の白いところ)・・・であります。
その顎の骨が動画のように溶け出してしまうなんて考えてもみなかった・・・方がこれまた多いように思います。

痛みの無いトラブル故に見過ごされてしまいがちではあるのですが、浸食(骨が溶けるエリア)が拡大しますと隣の歯まで支えを失うことは御理解いただけようかと思います。
この患者さんにも被害拡大防止の為に『抜歯』はお伝えしておったのですが、その後 上下にもグラグラと動いていた奥歯を1年半ほど放置・・・・隣の歯も保存不可能になってしまいました。(泣)

よく大きな火災の折に延焼を食い止めるため近隣の建物を止むなく意図的に取り壊すようなことを耳にした事があります。
同じ・・・ではないかもしれませんが、被害は最小限に食い止めるのが原則でありましょうから敢えて『抜歯』をこちらからオススメすることがあったりも致します
嫌がられることは解っており当然キチンと説明をした後ではあるのですが、歯科医師が無闇やたらに抜歯をする事はありませんので御理解願います。
1本でも多くの歯を残そうとするための抜歯の提案・・・そうお考えいただけますと幸いです。

酒井直樹

酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長

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