歯周内科治療の特徴
歯周内科治療の流れ
歯周内科治療の種類と料金

歯周内科治療の4つの特徴

経験豊富な院長による歯周内科治療
一人ひとりの歯周病リスクを精密に判定
❸ 難しい歯周病治療にも対応
スマホを利用した、きめ細やかなサポート
歯周内科について
スマホアプリと連動したメインテナンス
月に1度、保険でのメインテナンスが可能
治療名 ❶:保険適用の歯周病治療
治療名 ❷:歯周内科治療

❶ 経験豊富な院長による歯周病治療と歯周内科治療

当院の院長は、歯周病への意識があまり高くなかった四半世紀も前から歯周病治療に力を入れて来た経験豊富な歯科医師です。日々の診療を通して患者さまに寄り添いつつ、症状を改善する方法を模索してきました。そして、飲み薬(抗生物質)と抗真菌剤シロップでの含嗽で歯周病を改善する、体への負担が小さい「歯周内科治療」に行き着きました。

歯周病は、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)で繁殖した歯周病菌の出す毒素が、歯ぐきやあごの骨に炎症を起こす病気です。このため、歯周病治療では、ブラッシングや歯科衛生士による歯石除去もモチロン大事なことではありますが、原因菌を徹底的に除去(除菌)することがそれ以上に大切です。

当院で行っている「歯周内科治療」の結果、体内から歯周病菌が排除され、急性症状(歯ぐきの腫れ、化膿、出血など)がおさまります。原因菌を取り除く治療なので、治療期間が短く、治療後の再発リスクも低下。さらに、重症でも歯周外科手術の必要がなくなるケースが多いなど、メリットの多い『歯周内科』治療です。

歯周病が進行して歯ぐきやあごの骨が破壊されると、菌が歯ぐきの血管内に侵入して体内をめぐり、糖尿病、アルツハイマー病、心臓病、早産など多くの病気に関係する「菌血症」になることも。歯周内科治療は、菌血症のリスクも低下させます。

このように、歯周内科治療は歯周病の根本原因を取り除くだけでなく、全身の健康維持を目指す治療法です。歯周病でお悩みの方は、ぜひご相談ください。

❷ 一人ひとりの歯周病リスクを精密に判定

300種類以上もいるお口の細菌の一種、歯周病菌。歯周病菌の種類や数は一人ひとり違っており、それが歯周病リスクと関係します。このため歯周病治療では、患者さまごとのリスクを把握することが必要です。

当院では、治療の前に、通常の歯周病検査に加えて、歯周病菌の数や種類を把握する精密な検査を実施。その上で、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を行っています。

位相差顕微鏡による細菌検査

お口の中からプラーク(歯垢)を少し採取し、顕微鏡の拡大画像をモニターやiPadに映し出します。そして、歯周病菌、むし歯菌、真菌(カビ菌)などの種類や数を確認します。痛みを伴わないので、患者さんへの負担にならない検査です。
歯周内科治療にはこの位相差顕微鏡でのチェックは欠かせません。

歯周病菌のDNA検査

歯周病菌の種類や数が詳しく分かる「リアルタイムPCR検査」(歯周病菌の遺伝子検査)を行っています。「ペーパーポイント」という紙製のこよりを歯と歯ぐきの間に入れる痛みが伴わない30秒ほどの検査ですので、患者さんへの負担はほとんどありません。これもとても重要な検査で口腔内の状況を数値化することが可能です。

位相差顕微鏡検査・リアルタイムPCR法による歯周病菌の検査診断の後に抗菌剤や抗真菌剤を投薬。再度の御来院時に位相差顕微鏡検査により除菌を確認します。

酒井歯科医院では、これらの検査結果をベースとして、患者さん一人ひとりのリスクに合わせた適切な歯周病治療プランを立案。そのため、より短期間で効果を示します。また、治療後のメインテナンスでも同様に定期的検査を行うことで、歯周病菌の数が増えていないかを把握できるため、再発防止と再発時の早期対応に役立ちます。

歯周病治療で思わしい効果を得られていない方は、詳しい細菌検査に基づくオーダーメイドの治療を行っている当院がお手伝いします。

口腔内を除菌した後での歯周ポケット検査や歯石除去

抗菌剤・抗真菌剤で口腔内の菌叢変化が確認出来ます。その後に歯石除去を行います。
当院の歯科衛生士さん達がどれだけ細やかに対応したとしても、一定程度の炎症を起こしている歯肉に触れれば出血は避けられません。除菌後に歯石除去をするのは口腔内細菌(歯周病菌)が血中へ移行し菌血症の状況を引き起こすリスクを回避するためであります。

口腔内を再検査・再評価

再度、位相差顕微鏡で口腔内細菌の状況をチェック致します。また、その状況をリアルタイムPCR検査にて数値化致します。記録は当院にて保管致しますが、同時にデジタル機器を介しての情報共有をして参ります。

その後のホームケアメインテナンスの重要性

歯周内科治療は保険外治療残念ながら感染症である歯周病は再発のリスクを常に孕みます。新型コロナウイルス騒動時に『徹底した手洗い』が推奨されましたが、それと同様に回し飲みであるとか、回し食い、箸の使いまわし、はてまたキスや性行為、くしゃみなどでも感染します。
家族との団欒時の食事でも飛沫感染は否定出来ない様ですので、御家族や御夫婦一緒に治療をなさることをお勧めします。

毎日・毎食後の歯磨きは非常に大事です。お口の中が清潔であれば歯周病菌が感染したり増加する可能性は低くなりますでしょう。歯科衛生士さんから徹底したブラッシングのコツをお伝えして参ります。
私自身もそうですが、自分ではなかなか磨けない部分が必ずありますので、定期的に歯科医院での歯のクリーニングをなさることを心掛けて下さい。当院では1年に一回でも再感染していないかのリアルタイムPCR検査をお受けになる事も推奨しております。

歯周内科治療は保険外治療ではありますが、除菌後、一定期間が経過した後には保険診療のメインテナンスに移行することも可能です。御相談下さいませ。

❸ 難しい歯周病治療にも対応

歯周内科治療は効果的な治療法です。しかし、それだけでは完治しない難しいケースも。重症化した歯周病の場合には、外科治療やレーザー治療という選択肢があります。

当院の歯周病治療では、まず飲み薬で体内の歯周病菌を減らす歯周内科治療を行ってから、歯周病の原因となるプラークや歯石を除去。取り残しのないよう確認しながら、丁寧にクリーニングしていきます。

その後、歯周病が進行している場合は、「フラップ手術」「歯周組織再生療法」などの外科治療や「レーザー治療」を適宜、選択して行います。

「フラップ手術」は、歯ぐきを切開し、歯の根の奥にある汚れを目視で落とします。「歯周組織再生療法」は、状況にもよりますが傷んだ歯ぐきや顎の骨といった歯周組織を下図のように薬剤で再生。「レーザー治療」では、炎症を抑える効果のあるレーザーを照射します。

このように当院では、患者さまの病状に合わせて種々の治療法を選択できるため、進行した歯周病の場合にも、抜歯しないで済むことや、症状の悪化を食い止められる可能性が大きくなります。歯周病が改善しないとお悩みの方や他院で抜歯を提案された方は、ぜひ一度ご相談ください。

スマホを利用した、きめ細やかなサポート

歯周病は再発しやすく、定期的なメインテナンスが欠かせません。当院のメインテナンスでお口のクリーニングや歯磨き方法のご指導に当たるのが、国家資格を持つ5名の常勤歯科衛生士です。院外研修で技術向上を目指す熱心な勉強家でもありますので信頼してお任せください。

ご説明に際しては、口腔内写真や検査データ等をiPadでお見せして、患者さんにお口の状態を把握していただきます。ご自身で治療後の経過を確認できるため、お口のセルフケアを継続する励みにもなることでしょう。患者さんから、「口臭が落ち着いて家族から喜ばれた」あるいは「歯ぐきの腫れが引いた」など、お喜びのお声を伺ことも少なくありません。大変うれしく感じています。

当院では、定期的なご来院がストレスにならないよう、専任の受付スタッフがスマホを利用した来院時期の連絡や写真並びに動画を使った情報提供など、きめ細かい対応を心がけています。これからも患者さんに寄り添い、皆さまのお口のケアを続けて参ります。

歯周内科について

私も所属しております国際歯周内科学研究会では、『歯周内科』と言う概念を下記の様に定義しております。国際歯周内科学研究会のホームページより引用してみます。

歯周内科学研究会の会員証

歯周内科治療は位相差顕微鏡検査・リアルタイムPCR検査で、お口の中に感染している細菌・真菌・原虫などを特定し、動画管理システムに記録しそれらの微生物に感受性の ある薬剤を選択し、微生物叢を非常に綺麗な状態に改善することで歯周病を内科的に治す治療方法です。

治療前の非常に汚れた微生物叢が治療後 は非常に短期間で綺麗に改善し、術前・術後の状態が一目瞭然に画像で示されるという利点があることが知られています。

また、はっきりと自覚 できる程、歯茎からの出血や排膿が短期間で改善されます。以前は、長時間歯磨きや外科治療によって1~2年の治療期間でそのような綺麗な微 生物叢を獲得していたのです。

微生物叢が改善されたら、歯石を除去します。その場合も、微生物叢が改善されていると、冷たいものがしみるというような症状が非常に少なく なることが知られています。

(なお、前歯においては短期間で歯茎が縮むので歯が伸びたような感覚が生じることがあります。そのような場合には残念ながら通常の治療では 元々骨が溶けている状態ですので改善は難しいようです。その場合は特殊な審美外科を行う必要があるかもしれません。 )

国際歯周内科学研究会HPより引用)

スマホアプリと連動したメインテナンス

スマホアプリを活用した、「より便利な歯科医療」を展開しています。患者さまがお口の状態に不安を感じた時に、診察券アプリを用いて写真を撮影してお送りいただければ、当日中( 休診日の場合は翌診療日以降 )にも対応をご連絡。
その他、検査結果は勿論のこと写真や動画データの共有、メインテナンス時期のお知らせ、予約日程のリマインドなどを行い、こういったデジタル機器をフル活用して患者さんをサポートしております。

月に1度、保険でのメインテナンスが可能

当院は、厚生労働省が定めた厳しい基準をクリアした歯科医院にだけ与えられる「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定を受けています。(2020年5月現在、いわき市内で12医院が認定)

そのため、通常であれば3カ月に1回に限定されている保険適用での全顎メインテナンス(歯周病安定期治療)を、1カ月に1回行うことが可能です。歯周病のリスクが高く、3カ月の期間が空くと再発の可能性がある患者さんでも、安心していただけることと思います。

残念ながら歯周内科治療は保険外治療ではありますが、いったん終了後、一定期間経過後には上記の毎月のメインテナンスも可能になります。

治療名 ❶:保険適用の歯周病治療

治療の説明

一般的なブラッシング指導、スケーリング(歯石除去)ルートプレーニング(根面滑沢化)歯周病安定期治療(SPT)

治療のリスクや副作用

薬剤不使用なので副作用はありませんが、一時的な歯原性菌血症を引き起こしかねない

治療の価格

保険適用です。

治療名 ❷:歯周内科治療

治療の説明

抗生物質の内服や抗真菌剤などの含嗽を用いて行う歯周病の内科的治療法です。口腔内の除菌を進めた後に徹底したスケーリング(歯石除去)を行って参ります。

治療のリスクや副作用

抗生物質のため、人によってはアレルギー反応が起こる場合があります。

治療の価格

112,000円(税別)

歯周内科治療の特徴
歯周内科治療の流れ
歯周内科治療の種類と料金

執筆・監修歯科医

医療法人SDC 酒井歯科医院の院長 酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院
  院長 酒井直樹

1980年 福島県立磐城高等学校卒業
1988年 東北大学歯学部卒業
1993年 酒井歯科医院開院
2020年 医療法人SDC 設立