ADVANTAGES of IMPLANTS

限りなく自然の歯に近付ける

失われた歯を回復させることは現時点では出来ません。数十年後には再生医療の充実に伴い可能になる日も来るのかもしれませんが、それでも一般歯科医の臨床の現場に降りて来るには相当に時間を要しましょう。目下のところ考え得る『自然の歯』に最も近い回復法としましてはインプラントが挙げられようかと思います。

MERITS of IMPLANTS

人工歯根のメリット

インプラント(人工歯根)のメリットについて考えてみます。外科手術が必要であったり、保険が適用にならなかったり、かつ治療期間が長くなるといった欠点も多々ありますが、それを補って余りある次のような優位性として下記の諸点が挙げられますでしょうか。

インプラントのメリット
周りの歯(隣在歯)を守れる
着脱の手間がない
見た目が美しい
地震等の緊急時の対応が楽
飲み込む恐れがない
口臭の原因になりにくい
顔の輪郭が引き締まり顔立ちが若々しくなる
喋りやすく滑舌がよくなり聞き返されない
生活習慣病(成人病)の予防に繋がる
運動機能が改善する
脳の血液循環がよくなり認知症予防に繋がる
食べ物が挟まらずに美味しく食べられる

隣在歯を守ることができる

ブリッジと呼ばれる修復方法は、時には両隣の歯を大きく切削して細身にしてしまいます。場合によってはむし歯でも何でもなかった歯を徹底的に削ってしまうことがあります。また、3本でやっていた仕事を2本に担わせる事になるので単純計算で1.5倍の負荷を常に掛け続けることになります。

ブリッジ

人間だって、3人分の仕事を2人にさせてしまえば当初は頑張ってくれると思いますが、やがて疲弊することを経験的に知っています。そこにブリッジの最大の欠点が潜んでいます。

また、入れ歯は両隣の歯を削るのは微量で済むのでダメージ的に少なく済ませられます。それでも咬合時の負荷は相当に掛かります。
我々は、歯を抜く時にペンチのような物で歯をグリップし揺さぶるようにして抜きます。入れ歯のバネ(針金様の物)も同様で、歯にしがみついて人工歯部分の負荷(揺さぶり)に常に絶えていかねばなりません。

入れ歯

総入れ歯の方は最初から総入れ歯だったわけではありません。最初は数本の欠損で、そこに入れ歯を入れる…バネの掛かった歯は最初は頑張るのですが数年後には負荷が大きすぎて動揺を来たし脱落していきます。しばらくしてまた隣の歯にバネを掛け同じ事を繰り返していきます。欠損が大きくなればなるほど残りの歯への負担もまた大きくなり、気付けば1本も無くなってしまったという話を皆さんからよく伺います。

インプラントにはそれがありません。経験上、逆にグラグラだった隣在歯が隣にインプラントという鉄骨のような柱が立つとしっかりしてくることをしばしば経験します。
インプラントは他の歯を守る治療法といっても過言ではないかと思われます。各種の治療法のポイントは『歯の欠損後の治療法』のページにも詳しくまとめてあります。そちらも御覧下さい。

インプラント

着脱の手間が要らない

天然の歯が着脱不要ですから限りなくそれに近似させたインプラントは基本的にご自身で取り外すものではありません。
(ケースによっては例外的に取り外すシステムもあります)

これはブリッジも一緒で、いわゆる固定式のメリットでしょう。通常の天然歯と同様に扱えるのは朗報です。
一方で、入れ歯は逆にその面倒さが生じる点がデメリットです。食事の度毎に外して入れ歯はもちろん、口腔内も必ず隅々までブラッシングしないとなりません。

洗浄が必要な入れ歯

皆さんからよく伺うのは、「入れ歯の痛みはないけど、面倒で使わなくなっちゃった」というお話です。ご自身で着脱できるが故に外しっ放しでそのまま放置されてしまうこともしばしば生じます。少ない本数のままで咀嚼を続ける事で他の歯への負荷が高まり、健康で居てくれた歯までやがては欠損に結びついてしまう方もいらっしゃるほどです。

見た目が美しい

人の価値観は多様で、必ずしも歯牙が美しくなければならないわけではないかもしれません。保険適用の被せ物(ブリッジ)やバネ(入れ歯)の金属露出も機能を発揮する状況であれば否定されるべきでもないのかもしれません。
その反面で、美しく澄んだ瞳と白く整った歯を称える「明眸皓歯」という言葉があります。
見た目が美しいものであれば視線はそこに注がれることもなく違和感を感じさせずに済むのではないでしょうか。

明眸皓歯

20年ほど前からホワイトニングというジャンルが脚光を浴び始めたのは自然な白い歯への憧れがあってこそと考えます。欠損部を補う方法の中で、時に歯科医でも見紛うほどの自然さを得られるのはこのインプラント以外にないのかもしれません。

地震等の緊急時の対応が楽

日々診療に従事しておりますが、時折忘れられない患者さんがいらっしゃいます。すべてを記憶しているに越したことないですが、人間ですからそうもいきません。(汗)
その忘れられない患者さん(70代のご婦人)は、そもそも原発にほど近い双葉郡の方で、平成23年の東日本大震災の7ヶ月後に当院を受診なさいました。伺えば震災直後より各地の避難所を転々とされ、やっといわき市の仮設住宅に落ち着くことができたのだとか…。

当院にお出でになり口腔内を確認させていただいて驚きました。その女性は下顎はほとんどの歯が残っていたのですが、上顎には右上奥に1本の歯しか残っておらず、愛用の入れ歯は避難時にご自宅に忘れてしまったとのこと。以後、数ヶ月の間転々となさっていた避難所の滞在時間は何処も短く、その地域での歯科医院受診もままならずにそのままで過ごされたとのことでした。

咬合不調な御老人

私自身、入れ歯の装用経験がないので身をもっての経験ではありませんが、例えば自宅では腕時計を外したり女性であればアクセサリーの類を外すように、入れ歯も自宅では外される方が多くいらっしゃるようです。そういった方は、地震避難時などの緊急時に忘れてしまうことが生じてきます。
震災時に直後の避難所を訪ねたことがあります。夕飯時でボランティアの方から配られていた食事は「沢庵とおにぎり」でした。件のご婦人はそういった避難所でどうやって咀嚼をなさっていたかと考えると…歯の欠損部を補う方法を考えずにいられませんでした。そんな意味でもインプラントの優位性は高いように感じた次第です。

飲み込む恐れがない

絶対にないとは言い切れません。インプラントはネジ止めの固定、そのネジが緩んだ程度では取れない構造になっているから大丈夫ですが、ネジそのものが折れない保証はありません。
(私もネジが折れた経験は何度かあります)
万が一であっても、夜間に歯ぎしり等をなさってその際に折れるようなことがあれば実際問題として飲み込む恐れはゼロにはなりません。(汗)

インプラントはネジ止め構造

日常、様々な患者さんに接していると、下入れ歯のバネ(金属の針金様のもの)の破折は頻発します。多いケースとして「気付いたらなかった」と皆さんがよく仰います。小さなパーツですから無理もありません。大概はお腹の中に取り込まれ数日中に排泄されるので問題ないのですが、気分的にはよくありませんね。
教科書的な症例報告ですが、中には認知症に罹患なさっていて、総入れ歯を飲み込んでしまう例も有り得るようです。

口臭の原因になりにくい

「歯根」でこそありませんが「人工歯根」が下部に存在します。通常の歯に近似したそのスタイルは口腔内という汚れ易い空間においては理に適った形状なのかもしれません。その意味で口臭の原因にはなりにくいに違いありません。
もっともインプラントであっても、清掃を怠れば「歯周病」と同様の「インプラント周囲炎」が起こり得ますし、通常のブリッジと同様に本数を減らして橋を架けるスタイルもあるので、その場合は歯間ブラシ等の清掃補助用具を用いてのケアは必須です。

人工の歯根が存在

入れ歯のように、口腔内に明らかな異物が存在している訳ではありませんから食物残渣が残りにくいのは間違いありません。インプラントに限りませんが、ケースに応じたセルフケアが求められます。

顔立ちが若々しくなる

例えば「ドラえもん」などのアニメでご老人(お爺ちゃん&お婆ちゃん)を描写する際に、必ずといってよいほど口腔周囲に縦皺や横皺を描くイメージがありませんでしょうか?
換言すれば、口の周りに皺を描くだけでその方を老け顔に見せることができる事に他なりません。
実は、歯の存在はこの件に大きく関わります。歯の大事な機能は咀嚼に役立つ咬合である事は間違いがありませんが、それ以外に軟組織(口唇・頬・舌)を健全な姿に保つ役割も担っています。

前歯部によって口腔側から上唇を支えることをリップサポートと言います。その言葉から解るように、歯の存在は口唇を形成する筋に適度な緊張感を与え顔の表情を作ります。その反面で、歯が存在しないと口唇の緊張度が損なわれ、老人様の顔貌が人工的に作られることになってしまうのです。

口元に皺が寄る御老人

入れ歯は夜間に外すことが求められます。これはメガネや時計、アクセサリー類と一緒です。一日中負担を強いられたバネの掛かる歯を休ませることが求められますし、夜間は唾液の分泌量低下に伴い口腔内の自浄作用が損なわれますから余計な異物は入っていない方がよいのです。
ところがご婦人などは「家族にさえ皺だらけの顔は見せたくない」と仰って夜間でも外さずにいる方がいらっしゃいます。それが他歯へのダメージとなり歯の喪失を促進させてしまうのです。
その点、インプラントブリッジ固定式ですからお顔付きの若々しさを保つことが可能です。このような点にも優位性があるように思われます。

滑舌が良くなり聞き返されない

我々の口の中・・・上顎の裏板の部分(口蓋)には口蓋襞(ヒダ)と呼ばれる横に走る数条のヒダが存在します。私も年齢故に現物そのモノを正確に把握して記憶が定かなわけではありませんが、御高齢の皆さんには昔懐かしい洗濯板のような表面性状を呈していて、その部位としては上の前歯のちょうど後ろ側に位置します。
この口蓋ヒダ。口蓋皺襞(こうがいすうへき)と呼ばれますが、何方にも存在します。
何の役割をしているのか…一般的に存在を意識する事がないと思うのでお解りになる方はまずいらっしゃらないでしょう。下記の働きをしています。

口蓋襞(ヒダ)

口蓋ヒダの役割

  • 食塊の形成時に滑り止めとして働く
  • 発音時の舌尖の位置決めに重要で、調音器官のひとつ
  • 舌を硬口蓋に密着させて気流を妨げて音を作るので発音に欠かせない

子供(幼児)の頃から我々は無意識にそこに舌の先端(尖端)を触れさせて音を作ってきました。そこに入れ歯なる厚みを有する物が入ってくると、そのサイズや厚みに因りますがその口蓋襞を覆ってしまうので厄介なようです。「しゃべりにくい」と嘆きを伺うことがあります。
そのうち慣れるとは言うものの、ずっと入れっ放しではありませんからその都度舌と口蓋の距離が変化し難儀される方が多いようです。ブリッジインプラントには基本的にこういった部分がありませんから滑舌を悪くさせることはないと考えられます。

生活習慣病(成人病)の予防に繋がる?

「がん(悪性新生物)」「心臓病(急性心筋梗塞)」「脳卒中」これらはかつて「成人病」と呼ばれ三大疾病としてご存知だと思います。
現在はこれに「糖尿病」「高血圧症」「動脈硬化」なども合わせて、中高年の皆さんだけでなく30代くらいの比較的若い世代にも頻繁に見られるようになってきたことを受けて、一般的に生活習慣病と呼ばれることが多くなりました。

生活習慣病

この生活習慣病には、食事・喫煙・飲酒・運動・休養などが深く関係していますが、とりわけ何方にとっても欠かすことが出来ない食事はウェイトが大きいと言わざるを得ません。しっかりした咬合が成立せずに噛めない状況であれば自然と軟質の物を丸呑みしてしまうことは想像に難くありません。どうしても摂取しやすい炭水化物の量が多くなりがちにはなりませんでしょうか。

食事に起因する生活習慣病、それを防ぐにはしっかり咀嚼できる咬合(噛み合わせ)が必須です。もちろん、むし歯や歯周病に注意を払い長きに渡り歯が残ってる方は何も問題ないですが、喪失歯があり咀嚼に支障をきたしているような方は要注意です。

しっかり噛んで食べる、なるべく噛まないと飲み込めない様なものを選択する・・・ただそれだけで生活習慣病予防に繋がり、同時に多くの方々の健康長寿の延伸や医療費の適正化に繋がる可能性があるとすれば、しっかり噛めるような咬合の確立は必須と言えましょう。私自身、入れ歯インプラントも、そしてブリッジさえも口腔内に存在しないので実感を持っての評価はできないですが、インプラントや1歯欠損程度の短めのブリッジでしたら天然歯と遜色ない咬合力を得られると思います。

運動機能が改善される

運動機能といっても特殊な運動のことではありません。日常の生活の中で我々に求められる立ったり座ったりといった当たり前のレベルのお話です。
インプラントに限った話ではなく、ブリッジでも入れ歯でも、手段はどうであっても「奥歯でしっかり噛めるようにする」ことは全身に非常に大切な要素です。

奥歯が喪失し、咬合状態が成り立たなくなってしまった方の場合、下肢の筋力が低下します。つまり歩行が難しくなるということです。咬合と全身の関わり合いが叫ばれて久しいですが、歯の喪失後の「放置」状態はその方の高齢期の健康を保つという観点において避けねばならない項目です。

歩行が困難な御老人

私には、現在 80代後半の母と義母がおります。年齢的に高齢者である事を否定しませんが、基本的な運動機能は損なわれておりませんし、認知症とすら無縁で居てくれています。2人とも咬合がしっかりしているお陰だと思います。
一方で、時折依頼される訪問診療で伺う方々は、70代前半であっても咬合が喪失して寝たきりの状態だったりします。ご家族の方に伺うと「病気ではなく老衰です」と仰います。もし、咬合がきちんと維持されていればそうならなかったのではないか・・・そんな風に感じる経験を歯科医は頻繁に致します。

認知症予防に繋がる

多くの方が経験あると思いますが、運転中など睡魔に襲われ困った時などガムを噛みませんでしょうか? そうすることで眠気がなくなり事無きを得たりしますよね。
私は子供の頃、ミント味の刺激で覚醒するのだと思っていましたが、実際は顎を動かすことで脳内の血液循環がよくなるからだと思われます。試しにガムを切らしてしまったロングドライブ中に、他所の方には見せられませんが顎の開閉口だけを何度もしていると目が覚めてきます。お試しいただければと思います。

普通に咀嚼が出来る幸せ

しっかり噛める咀嚼が、脳の活性化に役立つことが近年明らかにされつつあります。常日頃大して意識せず何気なく動かす「咀嚼」運動だけで仮に脳が活性化されるとすれば、認知症予防の観点からもまさしく朗報でしょう。
脳が働かなければ我々は咀嚼できません。咀嚼しないのであればその食物の美味しさすら感じられません。咀嚼運動は脳があってこそ可能。換言すれば、咀嚼が十分にできなければ脳の機能は低下する関係にあるといっても過言ではないのです。

咀嚼は脳内の血流を増やし、神経活動を活発にさせる

咀嚼は、口腔周辺が健常な方であればそう意識する事なくなさっているはずです。食物を口腔内に入れ、ほぼ意識せず「噛む」行為をしていますが、一連の動作に関わる諸筋群の働きはロボットでも再現困難かと思うのです。「食べる」行為は、そういった「運動」に止まらず瞬時に味の認識(甘い、辛い、好物、初めて口にした、etc)を判断し、脳に実に様々な情報伝達をして大きな刺激を与えているといえます。
咀嚼すると脳内の血流量は増します。それと同時に神経活動が活発になります。つまり脳の運動野や感覚野、前頭野、小脳などが無意識に活性化されることを意味します。脳内に口と関係する神経領域がとても広く分布していて、口を動かす(咀嚼する)ことで脳が広範囲に刺激され活性化されることは疑いようがないと思われます。

人間の持つ知的領域、前頭前野を活性化

咀嚼による脳への刺激は、脳のどの部位に作用するのでしょうか?調べたところ、まず前頭前野を活性化させるようです。
前頭前野は額のちょうど後ろに位置する人間だけが有する最も知的な分野を司る領域のことです。この前頭前野を刺激する方法として一般的には音読や計算等といわれていますが、一番簡単な方法は何かと問われれば間違いなく「咀嚼」です。噛んで味わうだけですから…。
うつ病や認知症のような疾患に罹患なさっている方は、よく前頭前野の機能低下が指摘されるのですが、つまり咀嚼が思う様に上手くいっていないことを示唆しますし、逆に咀嚼がその認知症治療等に大いに役立つ可能性があるということでもあります。

脳細胞の劣化を防ぎ、元気な脳を作る

咀嚼では記憶力の向上も期待されます。全ての情報がまず脳の海馬という部位に送られますが、我々は噛むことで無意識に「味・温度・食感・香り・混入している危険なもの」など実に様々な情報を感知して口から脳に伝えます。つまり海馬を大いに刺激します。海馬の活性には、咀嚼・色合い・盛り合わせ・味・匂い・噛んだ時の歯ごたえ・音など、五感で我々が得た情報の全てが関連してくるのだそうです。
逆に噛まないと、まず海馬の神経細胞死が進むと言われています。
家族や友人と会話を楽しみながら食事を摂ることは、より多くの神経ネットワークが働き、海馬を始め脳全体が刺激されます。これらのことから、咀嚼は脳の劣化を防ぎ、同時に脳の活性に大いに役立つと考えられています。ご自分の天然の歯と遜色ないくらいしっかり噛めるブリッジやインプラントの優位性はそこにもありませんでしょうか。

美味しく食べられる

『挟まる』と言うワードから想像されるのは『隙間』の存在ってことになります。インプラントにも臨在歯との接触関係が甘くなればそういった隙間は存在することにはなりますが、装着時にチェックさえ怠らなければそうはなりませんでしょう。
外れたり浮いたりする入れ歯や、そもそも歯ぐきに密着させて作りはしてもその歯ぐきが変形したら隙間が出来てしまうブリッジに生じる『隙間』とは根本的に変わって参ります。

インプラントの施術風景

考えてみれば一年365日、毎日使わない日は無い『歯』です。咬合し、咀嚼するその度に違和感を覚えるのは厄介だったりいたしましょう。歯周病と同様に『インプラント周囲炎』なるトラブルを惹起することもあるのでケアは天然歯同様に必要にはなりますが、より快適な食事の為に、選択肢としてあっても宜しいように思います。
各種の治療法のポイントは『歯の欠損後の治療法』のページにも詳しくまとめてあります。御覧下さい。

執筆・監修歯科医

インプラントの優位性