院長のコラム

大きな口を開け前歯で噛み切って食べる

歯科界には、小児歯科の専門医で岡崎好秀先生って著名な先生がいらっしゃって、Zoomや著作で我々に様々な知見を提供して下さっています。
その先生が、小児の口腔機能発達を促すために書かれていた書籍・・・言われてみれば動物として当たり前のことではあるのですが、拝読すると『現代への警鐘』なのかもしれないと思えて来ました。(汗)

小児の口腔機能低下を防ぐ

よく噛むことが大切なのは間違いがありません。ですが、『よく噛んで食べなさい!』って言われて軟らかい食材を30回も噛めるでしょうか?
岡崎先生は、噛む回数は食べ物の大きさ・硬さ・水分量で決まると仰います。
我々も『前歯』と称してしまいますが、正式には『切歯』です。言うなれば包丁の代わりのような前歯ですが、食材がそもそも小さく切り分けられていれば噛みきる歯である前歯を使わずに最初っからお口の奥に食材は入ってしまいます。(泣)

大きな口を開けて前歯でかじり取る食べ方が大切

かじり取りにくい食物は、必然的に口唇や舌にも力を入れざるを得ないので黙って居ても口腔周囲の諸筋群は発達いたします。

食物は小さく切らずに大きな塊のまま与える

大きな口を開けてリンゴを丸かじりしたり、トウモロコシもモチロン前歯でかじらせます。お肉でもなんでも小さく切り分けたりしないのがポイントです。
カレー好きのお子さんであればジャガイモは小さく切らずに、味噌汁の具もなるべく大きなままだと口腔周囲は鍛えられます。サンドイッチの耳だの小魚なども引きちぎって食べるように仕向けるのが肝要です。

飲み物は食後にだけ、流し込み食べをさせない

サザエさんやちびまる子ちゃんのお宅の食卓には飲み物は出て来ないといわれます。つまり私が子どもだった頃の昭和の時代には食事中の飲み物習慣は無かった・・・ことになります。
顧みて現代は、流し込むことが当たり前になってはいませんでしょうか?
流し込むことが習慣化されてしまいますと、我々の体は本来なら噛むことで出て来る唾液を出す必要は無いと判断してしまいます。

日々のささやかな習慣がやがて口腔機能発達を促します

ポイントは以下の通りです。お子さまの健やかなる成長に欠かせないことなのでお役立て下さい。

  1. 大きな口を開ける
  2. 前歯を使う
  3. 顔面表情筋が発達する
  4. 舌がよく動く
  5. 噛む回数が増加する
  6. 噛む筋肉が発達する
  7. 唾液が良く出て健康的に

酒井直樹

酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長/院長

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