ここ数年、歯科医サイドから『歯周病と認知症の関連性』に関して盛んに警鐘が鳴らされて来てますが、お医者さんの方からも声が上がるようになり、新潮社から『認知症にならない最高の習慣』(山根一彦 著)という書籍が出版されたようです。
内容的には、認知症の発症には40代頃からの生活習慣が大きく関わることが解明され、脳に宜しくない暮らしを長く送っている人ほど早期に認知症が始まってしまう・・・といった話になるようです。
人間の尊厳として・・・老いることは避けられませんが、出来ることなら自分を見失いたくはないですよねぇ。(汗)
認知症患者は2020年時点で630万人だそうですが、その一歩手前の方や一人暮らしなどで医療機関に未受診のいわゆる『かくれ認知症患者』の方も含めると現在でも既に1000万人を超えるんだとか・・・私にも高齢の親がおりますので穏やかでは居られませんです。
脳内に『アミロイドβ』と呼ばれるタンパク質が蓄積して発症すると言われる認知症。
どうやら生活習慣が大きく影響しているということが解明されたようで、脳は下記の状況に晒された際にそのアミロイドβを出すんだそうです。
① 炎症
② 栄養不足
③ 毒素
私達の食生活・運動・睡眠・ストレスといった要素に脳は大きな影響を受け、更に体内で常に炎症が起きていたり、脳の成長に必須な栄養不足が起こったり、日常的にマイナスとされるモノを摂取し続けたりする人は、脳がアミロイドβを次々に作り蓄積され長い歳月をかけて認知症を発症してしまう可能性が高い、という事のようです。
それらの中で、認知症を引き起こす生活習慣として下記のモノが挙げられてました。
アルコールやタバコは良く知られてますよね。糖尿病も認知症リスクを2倍に跳ね上げると言われます。著者はその他にピンと来にくいポイントを3つ挙げてらっしゃいました。
① 歯の手入れをあまりしない
② 深夜までテレビを見て夜更かし
③ 浴室や台所がカビだらけ
だそうです。
我々の守備範囲である①。歯茎から血流を通じて脳に歯周病菌が侵入し慢性炎症が常時惹起される・・・って話になります。
歯の本数についても言及され、脳が健康な人の残存歯数は平均14.9本なのに認知症の疑いありと診断された人は9.4本。アルツハイマー型認知症の高齢者は健康な高齢者に比べて残存歯数が平均して3分の1しかなかったそうです。
口腔内を清潔に、出来るだけ自分の歯を残す事が肝心。毎食後のブラッシングは欠かせない・・・と結んでありました。
こういった知識が多くの方々に広がって行くことを願います。
ブラッシング不足で認知症になってしまったら・・・家族にどれだけ迷惑が掛かるかと考えたら容易に変えられる①~③には十分に気を付けたいモノですね。
詳細はこちらを御確認下さい。