院長メッセージ

口腔機能発達不全症と訪問診療

午前中は小学校の歯科検診

昨日の休診日に、午前中は歯科衛生士さんのアシストを得ながら小学校の歯科検診に出向いて参りました。
私はコロナ禍でありマスク着用の影響に関して根拠のある見解を持っているわけではありませんが、検診の結果、口腔機能発達不全症と思われる児童が非常に多かったことが印象に残りました。

この口腔機能発達不全症は、顕著に歯並びの不正を引き起こすことが知られています。特徴としては、凸凹の歯列や上下の噛み合わせのズレが顕著に現れますが、その割合が随分と高かったように感じられました。
今後、行政や歯科医師会などを通じてここ3年余りのコロナ禍対策の是非が検証されていくことになるんでしょうけれど、本来なら発達を促すような『話す』・『大声で応援する』・『大笑いする』といった口腔の基本動作を抑制していた時期と歯並びの不正の因果関係が認定される日が来るかもしれないと感じました。

口を開けられない子も目立ちました。検診時には並んだ児童に次々と『はい、お口開けてね!』と指示することになるのですが、本来なら指3本分(人差し指・中指・薬指)は開けることができるはずなのに、頑張っても2本分しか開かない(開けられない)子どもも多く見られました。更にその開口状態も持続できずすぐに閉じてしまう子も数名居て・・・口腔の基本機能が損なわれている可能性があるのではないかと案じたりもいたしました。

午後からは訪問診療

午後からはある施設からの訪問診療の依頼があり、御高齢の方の義歯のチェックに伺って参りました。
多くの方が御存知なかろうかとは思うのですが、10年以上も前から国を挙げて訪問歯科診療(訪問口腔ケア)を推進しています。抜歯や一般的な治療は困難を伴うことがありますが、ポータブルな診療機器を活用して、身体への負担が少ない予防処置(歯石除去)や入れ歯の調整などは我々の様な一般歯科医も関与することが可能です。

介護の現場では、その大変さから口腔内ケアが後回しにされやすいと聞いたこともあります。私自身も訪問時に、持参した歯ブラシで口腔内をブラッシングしただけで帰って来たことがあります。それだけでも患者さんは「スッキリした!」と喜んで下さったのですが、その際に口腔内は・・・出血だらけでした。(汗)
一般の方にとっては、いや、介護に携わる方であっても恐さを感じてしまう光景かもしれません。
介護をなさってる方でどうしたモノかと思案なさっておられるような方は、お近くの歯医者さんに御相談下さいね。

酒井直樹

酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長

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