インプラント治療は、カウンセリングと精密検査から始まり、1次手術、2次手術、人工の歯の装着、そして治療後のメンテナンスへと進みます。インプラント体が顎の骨と結合するまでに3〜6か月の治癒期間が必要なため、手術から人工の歯が入るまでの期間は約5〜8か月、通院回数は10回前後が目安です。このページでは、いわき市の酒井歯科医院でのインプラント治療の流れを、各ステップの内容と手術後の過ごし方まで順を追ってご説明します。
インプラント治療の全体像 ― 期間と通院回数の目安
「一体、何回くらい通うの?」「どのくらいの期間がかかるの?」・・・インプラント治療を考え始めた方から、最も多くいただくご質問です。まずは、治療の全体像をご覧ください。

骨造成が不要な1〜2本の症例では、おおむね次のような通院になります。
| 通院 | 時期の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 1回目 | 初診 | カウンセリング・お口の検査 |
| 2回目 | 検査後 | 歯科用CT撮影・治療計画とお見積りのご説明 |
| 3回目 | 手術日 | 1次手術(インプラント体の埋入) |
| 4回目 | 手術の翌日〜翌々日 | 傷口の洗浄・チェック |
| 5回目 | 手術の1週間〜10日後 | 抜糸 |
| 6回目 | 手術の約1か月後 | レントゲンでの確認 |
| 7回目 | 手術の3〜6か月後 | 2次手術(ヒーリング・アバットメントの連結) |
| 8回目 | 歯ぐきの治癒後 | 口腔内スキャナーでの型取り |
| 9回目 | 型取りの後 | 試適(形・色・噛み合わせの最終確認) |
| 10回目 | 試適の後 | 人工の歯の装着・噛み合わせの調整 |
※本数や骨の状態、骨造成の有無、治癒の進み具合によって、期間と通院回数は前後します。
Step1:カウンセリング・精密検査・治療計画
安全で確実な治療は、手術前の「準備」で大きく左右されます。ここが最も大切なステップです。
① カウンセリング
まずは、お悩みや治療へのご希望、不安に感じていることを、どんな些細なことでもお聞かせください。インプラント治療の概要や、入れ歯・ブリッジなど他の治療法との違いについても分かりやすくご説明します。
② 歯科用CTなどによる精密検査
歯科用CTで、インプラントを埋め込む部分の顎の骨の厚みや形、神経・血管の位置を立体的に確認します。あわせて、お口全体の虫歯や歯周病の状態、全身の健康状態やお飲みになっているお薬も確認します。

③ 治療計画のご説明とお見積り
検査の結果をもとに、インプラントを埋め込む位置や本数、骨造成の必要性、治療の期間と費用を明確にご説明します。虫歯や歯周病がある場合は、インプラントの長持ちに影響するため、先にそちらの治療を行います。ご納得いただけないまま治療を始めることはありませんので、ご安心ください。

Step2:1次手術 ― インプラント体を顎の骨に埋め込みます
手術当日の流れ
十分に局所麻酔を効かせたうえで歯ぐきを小さく切開し、治療計画どおりの位置にインプラント体を埋め込み、歯ぐきを縫い合わせます。手術時間は1本あたり30〜45分ほどで、入院の必要はありません。
骨造成が必要な症例や本数の多い症例などは、奥羽大学 口腔外科学教室の教授を当院にお招きして手術を行います。手術への不安が強い方は、うとうとと眠っているような状態で手術を受けられる静脈内鎮静法(別途費用)も併用できます。

手術後の過ごし方と注意点
手術後の不快感を少なくし、傷口をきれいに治すために、次の点を守ってお過ごしください。手術当日には、同じ内容をまとめた用紙もお渡しします。
● 当日
なるべく安静にお過ごしください。お渡しした痛み止めなどのお薬とうがい薬をお使いください。
● 出血
唾液に血が混じる程度は問題ありません。傷口から出血が続く場合は、お渡しした清潔なガーゼを20〜30分噛んでいてください。
● 腫れ
個人差はありますが、4〜5日ほど腫れることがあります。はじめはお渡しした冷却剤で、その後は水で濡らして絞ったタオルで15分ほど冷やしてください。冷やしすぎは治りを遅らせるので避けてください。
● お食事
2週間ほどは硬い食べ物を避けてください。
● 入浴・運動
腫れがひくまでは、長時間の入浴や激しい運動を控えてください。
● 喫煙・飲酒
喫煙は感染や治りに悪影響があるため、最低でも1〜2週間は禁煙してください。飲酒は、お薬を飲んでいる間と腫れている間は控えてください。
● 歯みがき・うがい
翌日から、手術した部分は1日4〜5回、うがい薬でブクブクうがいをしてください。4〜5日は歯みがき剤を使わないでください。

上顎の手術のあとは、まれに鼻血が出ることがあります。また、口の周りに内出血のあざが出ることがありますが、10日〜2週間ほどで消えていきます。ごくまれに、下唇のしびれが残ることもあります。気になる症状があれば、我慢せずにすぐご連絡ください。
手術後の通院 ― 洗浄・抜糸・レントゲン確認
手術の翌日か翌々日に、傷口の洗浄とチェックのためにご来院いただきます。1週間〜10日後に抜糸を行い、手術から約1か月後にはレントゲンで経過を確認します。
治癒期間(3〜6か月)― 骨との結合を待ちます
インプラント体が顎の骨としっかり結合するまで、3〜6か月ほど待ちます。この期間は、傷口がある程度治ってから、できる限り仮歯を入れて見た目や噛む機能を補います。すでにお使いの入れ歯がある場合は、傷口への負担を避けるため、手術から3週間ほどたってから装着を再開していただくことをおすすめしています。

Step3:2次手術 ― ヒーリング・アバットメントを連結します
<p>インプラント体が骨と結合したことを確認したら、歯ぐきを小さく開いて、インプラント体の頭に「ヒーリング・アバットメント」という部品を取り付けます。人工の歯を入れるために、歯ぐきの形をきれいに整えるための仮の部品です。1次手術に比べて処置は短く、お身体への負担も小さく済みます。</p>

Step4:人工の歯の型取り・試適・装着
歯ぐきが治ったら、いよいよ最終的な人工の歯(上部構造)を作ります。

① 型取り
粘土のような型取り材ではなく、口腔内スキャナーでお口の中をスキャンして型を取ります。
② 試適(最終確認)
完成前に実際にお口に合わせ、形・色・噛み合わせを確認します。
③ 装着
型取りのデータをもとに作製した最終的な土台(アバットメント)と人工の歯を取り付け、噛み合わせを細かく調整して治療は完了です。

口腔内スキャナーのデータから、オーダーメイドの土台(アトランティス)と人工の歯を作る仕組みについては、こちらのページで詳しくご紹介しています。
Step5:メンテナンス ― インプラントを長く使い続けるために
インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、歯周病に似た「インプラント周囲炎」にかかることがあります。進行するとインプラントを支える骨が溶け、抜け落ちてしまうこともあります。治療が終わった後も、3〜4か月に一度を目安に定期メンテナンスにお越しください。歯科衛生士がインプラント周囲の清掃と、歯ぐき・噛み合わせのチェックを行います。

インプラントの保証について
当院で治療したインプラントには、10年間の保証を設けています。
保証の条件は、治療後も少なくとも半年に1回、定期チェックにご来院いただいていることです。保証の詳しい内容は、治療開始前にご説明いたします。
インプラント治療の流れに関するよくあるご質問
Q. インプラント手術にはどのくらい時間がかかりますか?
A.1次手術は、1本あたり30〜45分ほどが目安です。本数が多い場合や骨造成を行う場合は、さらに時間がかかります。2次手術は、1次手術よりも短い時間で終わります。
Q. 手術の後、仕事は休む必要がありますか?
A.入院の必要はなく、手術当日はなるべく安静にお過ごしいただければ、翌日から日常生活に戻れる方がほとんどです。ただし、4〜5日ほど腫れることがあるため、人前に出るご予定や力仕事がある場合は、手術日を調整されると安心です。
Q. 治療期間中、歯がない状態で過ごすのですか?
A.手術直後はしばらく歯がない状態になりますが、傷口がある程度治ってから、できる限り仮歯を入れて見た目と噛む機能を補います。すでにお使いの入れ歯は、手術から3週間ほどたってから装着を再開していただくことをおすすめしています。
Q. 通院は全部で何回くらいですか?
A.骨造成が不要な1〜2本の症例で、初診から人工の歯の装着まで10回前後が目安です。本数や骨の状態、治癒の進み具合によって前後します。
Q. 手術後の痛みや腫れはどのくらい続きますか?
A.個人差はありますが、腫れは4〜5日ほど続くことがあります。痛みはお渡しするお薬で抑えられる程度がほとんどです。口の周りに内出血のあざが出た場合も、10日〜2週間ほどで消えていきます。
Q. インプラントに保証はありますか?
A.当院で治療したインプラントには10年間の保証を設けています。治療後も少なくとも半年に1回、定期チェックにご来院いただいていることが保証の条件です。
インプラントの仕組みやメリット・デメリット、費用については、こちらのページでまとめてご紹介しています。
酒井歯科医院では、インプラント治療だけでなく、治療後のインプラントを長く守るメインテナンスと予防ケアにも力を入れています。当院が対応している治療の全体像は診療案内ページで、医院の診療方針や院内環境については酒井歯科医院トップページからご覧いただけます。
執筆・監修歯科医
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理事長・院長
酒井直樹
SAKAI NAOKI
経歴
- 1980年 福島県立磐城高等学校卒業
- 1988年 東北大学歯学部卒業
- 1993年 酒井歯科医院開院
- 2020年 医療法人SDC設立 理事長就任
所属学会・勉強会
- 日本臨床歯科CADCAM学会
- 日本顎咬合学会
- 日本口育協会
- 日本歯科医師会
- 日本歯周内科学研究会
- ドライマウス研究会



