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虫歯予防

虫歯予防の強い味方「キシリトール」最新研究|カンジダ菌にも効果?

    キシリトールは、虫歯予防の定番として知られる代替甘味料です。2026年2月に発表された最新研究では、これまでフッ素が効きにくいとされてきた「カンジダ菌(真菌)」に対しても、キシリトールが歯を溶かす酸の産生を抑える可能性が示されました。本記事では、その研究内容と注意点、そしてご家庭でできる予防法について、いわき市中央台の酒井歯科医院がやさしく解説します。

    虫歯予防は進化している|キシリトール研究の新しい視点

    虫歯予防といえば「フッ素」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
    しかし近年の研究では、虫歯の原因や予防の考え方が少しずつアップデートされつつあります。


    こんにちは!いわき市中央台にある医療法人SDC 酒井歯科医院です。

    「毎日しっかり歯磨きをしているのに、どうして虫歯になってしまうの?」
    「子どもが甘いものを好きで、将来の歯が心配……」

    そんな不安や悩みを抱えている親御さんは、とても多くいらっしゃいます。毎日のケアを頑張っているからこそ、虫歯ができてしまうとショックですよね。
    本日は、虫歯予防の定番として知られる「キシリトール」について、2026年2月に発表された新しい研究結果を交えながら、やさしく解説していきます。


    虫歯の原因は細菌だけではない?「カンジダ菌」の関与

    虫歯は、お口の中にいる微生物が、おやつや食事に含まれる「糖」を食べて「酸」を作り出し、その酸が歯を溶かして進行します。
    これまで、虫歯の原因といえば「細菌」だと考えられてきました。しかし最近の研究で、実はお口の中にいる「カンジダ菌」という真菌(カビの仲間)が、特に子どもの重い虫歯(早期小児う蝕)に深く関わっていることがわかってきたのです。

    子どもの重度虫歯にカンジダ菌(カビ)が関与していることを示す図解

    フッ素が効きにくいケースがある理由

    カンジダ菌のやっかいな点は、虫歯予防の強い味方である「フッ素(フッ化物)」が効きにくいということです。
    フッ素入り歯磨き粉を使っているのに虫歯が進行してしまう……というケースには、こうした背景が隠れている可能性があります。
    もちろんフッ素は非常に有効な予防法ですが、「すべての原因に万能」というわけではないことも、近年明らかになりつつあります。

    カンジダ菌には従来のフッ化物が効きにくいことを示すイラスト

    最新研究:キシリトールはカンジダ菌にも有効?

    「フッ素が効きにくいなら、どうすればいいの?」と心配になりますよね。そこで私の母校でもある東北大学歯学部の研究グループが注目したのが、代替甘味料として知られる「キシリトール」です。

    フッ素が効きにくいカンジダ菌への新しい対策としてキシリトールが注目されている図

    研究の結果、カンジダ菌はキシリトールを取り込むことはできるものの、お砂糖(グルコース)を摂取した場合と比べて、歯を溶かす原因となる「酸」をほんのわずかしか産生しないことが世界で初めて確認されました。

    グルコースと比較してキシリトールの酸産生が劇的に抑制されることを示すグラフ

    つまり、フッ素が効きにくい真菌(カビ)に対しても、キシリトールが虫歯コントロールの一助となる可能性が示されたのです。

    砂糖とキシリトールを代謝した際の酸産生量の違いを比較した図

    研究結果の注意点と今後の課題

    ただし、注意点も報告されています。

    ① キシリトールは「砂糖による酸」を抑えるわけではない

    キシリトール自体は酸をほとんど作らせませんが、同時に砂糖を多く摂取していれば、当然 虫歯リスクは高まります。残念ながら「キシリトールを食べているから安心」というわけではありません。

    ② エタノール産生の問題

    研究では、カンジダ菌がキシリトールを代謝した後、約半分の割合で「エタノール」を産生することも確認されました。このエタノールが、お口の環境にどのような影響を与えるのかについては、今後さらなる研究が必要とされています。

    カンジダ菌がキシリトールを代謝すると約50%がエタノールになることを示す図

    今日からできる虫歯予防のポイント

    新しい研究結果を踏まえ、ご家庭でできる予防のポイントをご紹介します。

    1. キシリトールを毎日の習慣に

    キシリトールは虫歯の原因となる酸をほとんど作らせない、優秀な甘味料です。食後や歯磨きのあとに、キシリトール100%のガムやタブレットを取り入れてみるのがおすすめです。

    2. 砂糖の量と「ダラダラ食べ」を見直す

    キシリトールを食べていれば虫歯にならない、というわけではありません。お砂糖が入ったおやつやジュースを摂ると、やはり酸が作られてしまいます。おやつの時間を決めたり、お茶や水に置き換えたりして、お口の中が「酸性」になる時間を短くしましょう。

    3. 丁寧な歯磨きがやはり基本

    キシリトールはあくまで「サポート役」です。歯ブラシやフロス・歯間ブラシでプラークを物理的に除去することが最も重要です。


    酒井歯科医院からのメッセージ

    医学・歯学の研究は日々進歩しています。虫歯予防の考え方も少しずつアップデートされています。そんな中にあっても、「患者さんのお口の健康を守りたい」という私たちの思いは変わりません。

    「キシリトール製品の選び方を知りたい」
    「うちの子の予防はこれで大丈夫?」

    どんな小さな疑問でも構いません。お気軽にご相談ください。いわき市中央台の酒井歯科医院では、患者さん一人ひとりに合わせた予防ケアをご提案しています。
    お口の健康は一生の宝物です。私たちと一緒に、二人三脚で守っていきましょう。


    よくあるご質問(FAQ)

    Q1. キシリトールは本当に虫歯予防に効果がありますか?

    キシリトールは、虫歯の原因となる酸をほとんど作らせない甘味料です。最新研究では、フッ素が効きにくいカンジダ菌に対しても、酸産生を抑える可能性が示されました。

    Q2. キシリトールを摂っていれば砂糖を食べても大丈夫ですか?

    いいえ。キシリトール自体は安全性が高い甘味料ですが、砂糖を多く摂取すれば虫歯リスクは高まります。バランスのよい食習慣が重要です。

    Q3. 子どもにキシリトールガムはいつから使えますか?

    噛むことが安全にできる年齢になってから使用します。誤飲のリスクがある場合は、タブレットタイプなどを選びましょう。詳しくは歯科医師にご相談ください。

    執筆・監修歯科医

    科学的根拠を
    大切にする歯科医師

    酒井直樹

    医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長