はじめに:歯周病治療のゴールは「治す」ことではありません
長い歯周病の基本治療がようやく終わった!・・・本当にお疲れ様でした。
歯ぐきの腫れや出血もおさまり、お口の中がスッキリと気持ちの良い状態になったことと存じます。
ですが、大変残念ながらこれで「終わり」ではありません。むしろ、ここからがあなたの歯を生涯にわたって守り抜くための本当の「戦い」の始まりなのです。
この記事では、なぜ、治療が終わっても歯周病は「再発」するのか、そして、その再発を防ぐための唯一にして最も重要な方法「メインテナンス(SPT)」について詳しく解説していきます。

なぜ、歯周病は治療が終わっても「再発」するのか?
歯周病は、糖尿病や高血圧と同じ「慢性疾患」です。一度、歯を支える骨が溶けてしまった深い歯周ポケットは、治療によって炎症がおさまっても、その「深い溝」が完全に元通りになるわけではありません。

例えるなら、歯周病治療は庭の雑草を一度、根こそぎ抜き取るようなものです。残念ながら、庭の土壌(お口の環境)や深い穴ぼこが変わらなければ、またどこかから種が飛んできて雑草はいとも簡単に生えてきますよね。
ご自身の毎日の歯磨きはもちろん非常に重要ですが、一度できてしまった深いポケットの底までを100%毎日完璧に清掃し続けることは・・・不可能です。残ってしまった僅かな細菌が再び活動を始め、静かに、そして確実に、再発の時を待っているのです。
再発を防ぐ唯一の方法 ― プロによる定期的な「メインテナンス(SPT)」
この、静かなる敵の逆襲を防ぐための唯一にして最強の方法。それが、私たちプロフェッショナルによる定期的な「メインテナンス(SPT=サポーティブペリオドンタルセラピー)」です。
SPTは単なる「歯のお掃除」ではありません。それは、歯周病の再発を防ぐことに特化した専門的な医療行為です。
① PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
歯科衛生士が専用の機器を使い、ご自身の歯磨きでは絶対に除去できない、歯周ポケットの奥深くに潜む細菌の塊「バイオフィルム」を徹底的に破壊・除去します。

② 歯周ポケットの再検査とセルフケアの確認
定期的に歯周ポケットの深さを測定し、再発の兆候がないかを厳しくチェックします。また、歯垢のチェックなどを行い、ご自身の歯磨きの「弱点」を口腔内写真撮影の映像などとiPad上で照らし合わせながら改めて一緒に確認し、セルフケアの技術とモチベーションを常に高いレベルで維持するお手伝いをします。


【当院の最大の強み】7名の歯科衛生士による盤石のサポート体制
この、歯周病の再発を防ぐための質の高いメインテナンスこそ、当院が最も得意とし、最も力を入れている分野です。
当院には、現在、7名もの経験豊富な常勤の歯科衛生士が在籍しています。(うち2名は現在産休・育休中ですが、それでも常時5名のプロフェッショナルがあなたの健康をサポートします)
この、地域でもトップクラスの充実した体制こそが、当院が「予防・メインテナンス」を最も得意とする最大の理由です。実際に、当院に来院される患者さんの実に半数以上がこの定期的なメインテナンスのために何年にもわたって通い続けてくださっている方々なのです。これは、私たちの何よりの誇りです。

「できれば、いつも同じ衛生士さんに担当してほしい」・・・
そう思われる患者さんのお気持ち、私たちももちろん理解しております。その上で、当院ではあえて「完全担当制」にはしておりません。
なぜなら、あなたとの「お約束」を最優先したいから
なぜなら、人生には予期せぬ出来事がつきものだからです。担当の衛生士が急な体調不良でお休みすることも、あるいは、ご家族(お子さん)の事情でどうしても出勤できなくなる日もあるかもしれません。
また、私たちは、スタッフに気兼ねなく有給休暇を取得し心身ともにリフレッシュしてほしいと心から願っています。そのため、3ヶ月先の予約日に必ず特定のスタッフがいる・・・というお約束は、残念ながらできません。
そんな時、「担当者がいないので予約を変更してください」と患者さんにご迷惑をおかけする事態だけは絶対に避けたいのです。
「チーム」であなたを守ります
だからこそ、当院では「誰か一人のスーパースター」に頼るのではなく医院に在籍する全ての歯科衛生士全員があなたの情報を完璧に共有し、誰が対応しても常に100%の質の高いメインテナンスを提供できる「チーム医療体制」を築き上げています。
「あの人でなければダメ」ではなく「酒井歯科医院の衛生士さんなら誰でも安心」。そう感じていただけることこそが私たちの誇りです。
治療のゴールは「守り続ける」こと
歯周病治療の本当のゴールは、歯ぐきの炎症を「治す」ことではありません。治療によって取り戻した健康な状態を、生涯にわたって「守り続ける」ことです。
その、長く、それでいて非常に価値のある旅路の最高のパートナーとして、私たち「チーム酒井歯科医院」があなたのそばにいる・・・そうお考えいただけると幸いです。
執筆・監修歯科医
治した歯を
二度と悪くさせない
理事長・院長
酒井直樹
SAKAI NAOKI
経歴
- 1980年 福島県立磐城高等学校卒業
- 1988年 東北大学歯学部卒業
- 1993年 酒井歯科医院開院
- 2020年 医療法人SDC設立 理事長就任
所属学会・勉強会
- 日本臨床歯科CADCAM学会
- 日本顎咬合学会
- 日本口育協会
- 日本歯科医師会
- 日本歯周内科学研究会
- ドライマウス研究会