はじめに:「白い歯」と「美しい歯」の決定的な違い
「銀歯を白い歯に変えたい」
審美性を求める多くの患者さんがそうおっしゃいます。実際問題として、私たちが目指すゴールは実はそのもう少し先にあります。
それは、単なる「白い歯」ではなく、まるでご自身の天然の歯が、もう一度生まれたかのような生命感あふれる「美しい歯」を手に入れていただくこと。
その極めて高いレベルの審美修復を、現代の歯科医療で実現するための最高の素材の一つ・・・それが、今回ご紹介する「e-max(イーマックス)」です。

e-maxとは?― ガラスセラミックの最高峰
e-maxは、ニケイ酸リチウムガラスセラミックという特殊なガラスを主成分としたセラミック修復材料の一種です。金属を一切含まない「オールセラミック」の中でも、特にその抜群の「透明感」において他の素材の追随を許しません。
例えるなら、ジルコニアが強くて丈夫な「陶器」だとすれば、e-maxは光を美しく透過させる高級な「クリスタルガラス」のような存在です。この特性が、天然の歯が持つ複雑で繊細な美しさの再現を可能にするのです。

e-maxが「最も美しい」と言われる3つの理由
✅ ① 天然の歯と見分けがつかないほどの「透明感」と「色調」
e-max最大の魅力は、天然の歯のエナメル質が持つ独特の「透明感」を非常に高いレベルで再現できる点にあります。周りの歯の色とほぼ完璧に調和させることが可能で、見分けにくいほどの自然な仕上がりを実現します。
✅ ② 汚れ(プラーク)が付着しにくく美しさが長持ち
e-maxの表面は、天然の歯以上に滑沢でツルツルしています。そのため、飲食物による着色(ステイン)や細菌の塊である歯垢(プラーク)が付着しにくく、長年にわたって治療したての美しい白さと輝きを維持することができます。
✅ ③ 歯ぐきに優しく金属アレルギーの心配もゼロ
金属を一切使用しないため、当たり前ですが金属アレルギーの心配はもちろんありません。また、金属イオンが溶け出して歯ぐきを黒ずませてしまう「ブラックマージン」の心配もなく、歯ぐきの健康にとっても非常に優しい素材です。
e-maxとジルコニア、どう違う?―「美しさ」と「強さ」の賢い使い分け
審美歯科で、e-maxとよく比較される素材に「ジルコニア」があります。どちらも素晴らしい素材ですがそれぞれに得意分野があります。
❇️ 美しさ・透明感を最優先するなら「e-max」
特に、人目に触れる機会の多い「前歯」の被せ物や比較的小さな虫歯を治療する「詰め物(インレー)」など、天然の歯に調和するような美しさが求められる場面でe-maxはその真価を最大限に発揮します。

❇️ 圧倒的な「強度」が最優先なら「ジルコニア」
一方、食事の際に非常に強い力がかかる「奥歯」の被せ物や失った歯を補う「ブリッジ」など美しさ以上に何よりも「割れない丈夫さ」が求められる場面では圧倒的な強度を誇るジルコニアに軍配が上がります。

私たちは、それぞれの素材の長所と短所をお伝えし、あなたの歯の場所や噛み合わせの力などを総合的に判断した上であなたにとっての「最善」をご提案します。
当院の「セレックシステム」なら最短1日でe-max治療が可能です
従来、e-maxの作製は、歯科技工所に依頼するため完成までにどうしても時間と費用がかかりました。 ですが、当院では口腔内3Dスキャナーとセラミック作製ロボットを連携させた「セレックシステム」を導入しているため、e-maxの詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)を院内で即日作製することが可能です。
(それなりにお時間はいただきますが・・・)

最高の美しさをよりスピーディーに、そして、よりリーズナブルに。 ご興味のある方はご相談ください。
執筆・監修歯科医
機能の、その先にある
「本物の美しさ」を
理事長・院長
酒井直樹
SAKAI NAOKI
経歴
- 1980年 福島県立磐城高等学校卒業
- 1988年 東北大学歯学部卒業
- 1993年 酒井歯科医院開院
- 2020年 医療法人SDC設立 理事長就任
所属学会・勉強会
- 日本臨床歯科CADCAM学会
- 日本顎咬合学会
- 日本口育協会
- 日本歯科医師会
- 日本歯周内科学研究会
- ドライマウス研究会