年に一度の「お口の人間ドック」、受けてみませんか?
皆さんが年に一度、人間ドックで全身の健康状態をチェックするように、お口の中にもより精密な「歯科人間ドック」があることをご存じでしょうか?
保険診療で行う定期検診は、いわば「学校や会社の健康診断」です。虫歯や歯周病といった、既に起きている問題を見つけるのが主な目的です。

一方、歯科人間ドックは、より一歩踏み込んだ「精密検査」です。現在のことだけでなく、唾液の性質や細菌の種類、噛み合わせのバランスなど、様々な科学的データを基にあなたの将来の「病気のリスク」そのものを評価・予測し、最適な予防プログラムを立案することを目的としています。
なぜ、通常の定期検診だけでは不十分なのか?
定期検診は、もちろん非常に重要です。しかし、保険診療のルールの中では検査項目にどうしても限界があります。
例えば、初期の虫歯や歯周病は見つけられても、「なぜ、あなたは虫歯になりやすいのか」であったり「将来、歯周病が重症化するリスクはどれくらいか」といった病気の根本的な原因や未来のリスクまではなかなか評価することができません。
歯科人間ドックは、いわば病気の「火事」が起きてから消火するのではなく、そもそも「火種」がどこにあるのかを火事が起きる前に徹底的に探し出すための検査なのです。
(実際問題として、当院では未来予測は行っておりません)
歯科人間ドックで分かること ― 歯科の精密検査項目
当院の歯科人間ドックでは以下のような多角的な検査を行い、お口の現状と未来のリスクを「見える化」します。
1. 歯周病リスクの徹底分析
通常の歯周ポケット検査に加え、レントゲンによる歯槽骨(歯を支える骨)の状態の精密な分析やお口の中の細菌の種類・数を調べる検査(細菌検査)などを行い、将来的な歯周病の進行リスクを評価します。
2. 虫歯リスクの科学的評価(唾液検査)
「唾液検査」を行うことで、虫歯菌の数だけでなく、唾液の量や酸を中和する能力(緩衝能)など、ご自身の「歯を守る力」を科学的に評価します。これにより、あなただけのオーダーメイドの虫歯予防法をご提案できます。

3. 「噛み合わせ」の精密診断
顎の動きや、噛む力のバランス、歯のすり減り具合などを詳細にチェックします。噛み合わせの異常は、顎関節症や、原因不明の頭痛・肩こりを引き起こすこともあります。
4. レントゲンによる、目に見えないリスクの発見
お口全体のパノラマレントゲンや、必要に応じて歯科用CTによる撮影を行い、歯の根の状態、埋まっている親知らず、顎の骨の中にできた病気など視診だけでは分からない隠れたリスクを発見します。

5. 口腔がん検診
お口の中の粘膜に、がんの初期症状である可能性のある、しこりや色の変化などがないかを、隅々まで丁寧にチェックします。
こんな方にお勧めします
- ご自身の歯を、生涯一本でも多く残したいと考えている方
- インプラントや矯正など、大きな治療を始める前にお口全体の現状を正確に把握しておきたい方
- ご自身の虫歯や歯周病の「なりやすさ(リスク)」を科学的に知りたい方
- お口の健康を通じて、全身の健康も守っていきたいと願う健康意識の高い方
未来の自分への、最高の投資
歯科人間ドックは、残念ながら健康保険が適用されない自費診療となります。しかし、将来起こりうる病気を未然に防ぎ、将来かかるはずだったより高額な治療費を節約できると考えれば、これほど価値のある「未来への投資」はない・・・と私たちは考えています。

ご自身の健康状態を正確に把握し、未来のリスクを先回りして管理する・・・そんな「予防の最高峰」にご興味はありませんか。お気軽にお問い合わせください。
【実際問題として】
昨今のメインテナンスに関わる保険点数は非常に手厚くなりました。当院では、唾液検査こそ致しませんが、歯科医師の状況把握と常勤衛生士さん達の秀逸なスキルで、保険診療内であっても十二分な管理をさせていただいております。
執筆・監修歯科医
「起きてから」ではなく
「起きる前」に手を打つ
理事長・院長
酒井直樹
SAKAI NAOKI
経歴
- 1980年 福島県立磐城高等学校卒業
- 1988年 東北大学歯学部卒業
- 1993年 酒井歯科医院開院
- 2020年 医療法人SDC設立 理事長就任
所属学会・勉強会
- 日本臨床歯科CADCAM学会
- 日本顎咬合学会
- 日本口育協会
- 日本歯科医師会
- 日本歯周内科学研究会
- ドライマウス研究会