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顎関節症・歯ぎしり治療

朝日サリーに掲載! 歯科医師が解説「もしかして顎関節症?」のサイン

    皆さん、こんにちは! 歯科医師の酒井直樹です。

    今回は、先日7月15日の朝日新聞折り込みフリーペーパー「朝日サリー」の「健康MEMO」でもお話しさせていただいた「顎関節症(がくかんせつしょう)」について、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

    朝日サリー2025年8月号「健康MEMO」

    「口を開けるとカクカク音がする」、「顎(あご)が痛くて大きく開けられない」、「食事中に顎(あご)がだるくなる」・・・もし、こんな経験があるならそれは顎関節症かもしれません。顎関節症は、決して珍しい病気ではありません。実は、多くの人が一度は経験すると言われています。


    顎関節症ってどんな病気?

    顎関節症とは、顎(あご)の関節やその周囲の筋肉に何らかの異常が生じることで、口を開けたり閉じたりする際に痛みが生じたり動きが悪くなったりする病気の総称です。

    私たちの顎(あご)の関節は、耳の穴のすぐ手前あたりにあり、下あごの骨と頭の骨をつないでいます。この関節は、食事をする・おしゃべりをする・あくびをするなど、日々の生活で非常に重要な役割を担っています。この繊細な関節に不調が生じると、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。

    顎関節症2
    顎関節症3

    顎関節症の主な症状

    顎関節症の症状は人によって様々ですが、主に以下の3つの症状が挙げられます。

    Ⅰ.顎(あご)の痛み(関節痛・筋肉痛)

    口を開けたり閉じたりする時、食べ物を噛む時、あるいは何もしなくても顎(あご)の関節や頬、こめかみ、首などに痛みを感じることがあります。特に朝起きた時に顎(あご)がだるいと感じる方もいらっしゃいます。

    顎関節症4

    Ⅱ.関節の音

    口を開け閉めする際に、「カクカク・ジャリジャリ」といった音がすることがあります。音がするだけで痛みがない場合もありますが、症状が進行すると痛みや開口障害を伴うことがあります。

    Ⅲ.口が開けにくい(開口障害)

    一般的に、最大開口時(大きく口を開けた瞬間)には御自身の指が縦に3本は入ります。顎関節を傷めている時にはそれが入らないくらい口が開けにくくなることがあります。特に朝起きた時や、冷たい風に当たった時などに症状が悪化することがあるようです。

    これらの症状の他にも、耳鳴り・めまい・肩こり・頭痛といった全身の不調を伴うこともあります。これは、顎(あご)の周りには様々な神経や筋肉が集中しており、それらが互いに関連しているためと考えられています。


    なぜ顎関節症になるの? 原因は様々

    顎関節症の原因は一つではなく、いくつかの要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

    顎関節症の原因

    精神的ストレス

    ストレスが多いと、無意識のうちに歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりすることがあります。これが顎関節や周囲の筋肉に過度な負担をかけ、顎関節症の引き金となることがあります。

    噛み合わせの異常

    歯並びが極端に悪かったり、虫歯や歯周病などで一部の歯を失っていたりすると、噛み合わせのバランスが崩れ顎(あご)に負担がかかることがあります。

    歯ぎしり・食いしばり

    寝ている間の歯ぎしりや、集中している時などに無意識に行う食いしばりは、顎(あご)の関節や筋肉に強い力をかけ続けます。

    悪習癖

    頬杖をつく、うつ伏せで寝る、電話を肩と顎(あご)で挟む、爪を噛むなどの習慣も、顎(あご)に負担をかけることがあります。

    外傷

    転倒などによる顔面への強い衝撃や、大きな口を開けすぎたことなども原因となることがあります。

    このように、顎関節症は私たちの日常生活の中に潜む様々な要因によって引き起こされる可能性があるのです。


    自分でできる対処法と歯科医院での治療

    もし顎関節症の症状が出ている場合、まずはご自身でできることから試してみましょう。

    顎(あご)を休ませる

    硬いものを避ける、ガムを噛むのを控える、大きく口を開けるのを避けるなど、顎(あご)に負担をかけないようにしましょう。

    温める・冷やす

    痛みが強い場合は冷やし、慢性的なだるさがある場合は蒸しタオルなどで温めると楽になることがあります。

    ストレスを解消する

    十分な睡眠をとる、適度な運動をするなど、ストレスを溜め込まない工夫も大切です。

    姿勢を意識する

    猫背にならないように、背筋を伸ばした良い姿勢を心がけましょう。

    ストレートネック⑩

    しかし、これらのセルフケアで症状が改善しない場合や、痛みが強い、口が開きにくいといった症状が続く場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
    歯科医院では、患者さんの症状や原因に合わせて様々な治療法を検討します。


    様々な治療法を検討

    生活習慣の改善指導

    上記のようなセルフケアのアドバイスを行います。

    薬物療法

    痛みが強い場合には、鎮痛剤などを処方することがあります。

    スプリント療法(マウスピース)

    就寝時などに、顎(あご)の関節や筋肉への負担を軽減するためのマウスピースを装着します。

    マウスピース矯正・インビザラインの優位性④

    理学療法

    顎(あご)のストレッチやマッサージなど、筋肉の緊張を和らげるための指導を行います。

    噛み合わせの調整

    必要に応じて、歯の被せ物を調整したり、歯列矯正を行ったりすることもあります。

    顎関節症の治療は、原因によって異なりますし、症状も一人ひとり違います。そのため、歯科医師とよく相談し、ご自身に合った治療法を見つけることが大切です。


    最後に

    「たかが顎(あご)の痛み」と軽視されがちな顎関節症ですが、放っておくと症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。

    「口を開けるのがつらい」、「顎(あご)から変な音がする」など、もし気になる症状がある方は、我慢せずにお気軽にかかりつけの歯科医院にご相談ください。早期発見・早期治療が、症状の改善につながります。

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    当院では、皆さまのお口の健康をサポートするため、丁寧な診察と分かりやすい説明を心がけています。どんな些細なことでも構いませんので、気になることがあればいつでもお声がけください。

    皆さんの笑顔のために、これからも精一杯努めてまいります。

    執筆・監修歯科医

    口を開けるのが
    辛いあなたへ

    酒井直樹

    医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長

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