インビザライン治療をスタートなさる方へ
ここからが『インビザライン』の本当のスタート

゙マウスピース(正確に言うとアライナー)を手になさった今日からが『インビザライン治療』の本格的なスタートになります。
本日からしばらくの間 毎日食事をするとき以外は生活を共にすることになる『インビザライン・アライナー』について説明を致します。細かい事であっても疑問や不安はしっかりと解消し、これから楽しく治療を進めて参りましょう!
アライナーの特徴

アライナーとは歯を動かすためにお渡ししたマウスピースのことです。このアライナーには番号が書かれておりますので、この番号を確認し順番に装着していただきます。
このアライナーの弱点は・・・・温度です。素材的に熱で変形しますので熱湯消毒だけはくれぐれもしないで下さいね!
重要なポイントはふたつ!
マウスピース矯正は、こういったアライナーを用いることで従来の針金を用いたワイヤー矯正とは比較にならないほどの多くのメリットをもたらしましたが、実は欠点もあるのです。
ワイヤー矯正は、歯科医が口腔内にひとたび装着してしまえば御本人の望むと望まざるとに関わらず24時間にわたって歯に矯正力は働き続けます。ですが、マウスピース矯正は御本人が横着して外してしまうと矯正力は発揮されないので思うような結果が得られなくなってしまうのです。
それ故に、お約束として次の2点は必ず御守り下さい。
➊ 装着時間を守って下さい!

装着時間は1日22時間以上が必要です。食事と歯磨きの時以外は可能な限り装着願います。また、連続した長時間の装着が矯正力を高めると言われておりますので、是非ともそのようになさってみて下さい。
➋ アライナーチューイーを使ってフィット向上!

チューイーとは、歯とアライナーをフィットさせるための必須アイテムの事です。新しいアライナーに交換をして初めの3日間は10分、それ以降は5分を目安に装着のたびごとに噛んでください。その際にはまんべんなく全体で噛んでいただくのがポイントになります。
このアライナーチューイーは、1カ月に1袋の割合でこちらからお渡し致します。
インビザライン治療のこれからの流れ
矯正治療はどうしても長期戦を強いられます。すぐの結果が得られずに大変ではありますが、定期的に口腔内写真を撮影して時系列的に並べることで歯の動きは御理解いただけるようにして参ります。
当院のスタッフが診察券アプリ等を駆使してサポートして参りますので御安心下さい。
➊ インビザライン治療スタート
本日がまさにその日となります。まずはアライナーが口腔内に入ってることに慣れて下さい。
➋ アタッチメントのセット

例えばナニかを動かそう、持とうとした時にも把手があった方が力を加えやすかろうかと思います。アタッチメントと言うのは言わばその把手(写真のオレンジ部分)です。歯の表面に突起を接着することで矯正力を発揮しやすくします。

実際の口腔内はこんな感じになります。アタッチメントは歯と同じ色ですので御安心下さい。いずれ矯正力をかける必要性が無くなった折には歯を傷付けることなく外すことが出来ますので御安心下さい。
➌ 矯正調整
経過に問題がない場合には、数週間に一度の通院頻度で大丈夫です。適合具合をチェックさせていただきますのでアライナーを装着したままご来院下さい。
➍ 追加アライナーの作製
残念ながらどれだけデジタル機器を駆使しても、一発で完璧で理想的な矯正状態に導くことは難しいと考えます。思うように行かなかった点を補正しつつ修正を図らせていただきます。通常、複数回必要となります。
➎ 再度の矯正調整
③と同様にまた定期的にチェックをさせていただきます。
➏ 矯正治療の終了
当初お目に掛けていたクリンチェックデータと比較して、達成出来た・・・と判断した時点で『歯を動かす』ことを終了と致します。
➐ 保定装置へ
理想的な歯並びを得られても実は油断が出来ません。(汗)
矯正後には後戻りと言って歯は元に戻りたがってしまうのです。せっかくの苦労が水の泡とならないようにしばらくの間は保定装置を装着していただくのが必須となります。インビザライン治療は5年間はやり直しが可能ですので、万が一後戻りを感じられた際には再度のトライが可能です。
快適にインビザライン・ライフを送っていただくために
マウスピース矯正治療『10のお約束』
お願いしたい大切なポイントを動画にまとめました。ぜひ一度 御覧下さい。
アライナーの交換・装着について
これから始まるインビザライン・ライフ。次のような点に御注意いただけると宜しいようです。
◆ 新しいアライナーへの交換は、その後の装着時間が長くとれる夜が理想的です
◆ 交換後にはアライナーチューイーを10分ほど咬んで下さい
◆ アライナーの装着は前歯から、逆に取り外しは奥歯(内側)から行いましょう
噛んで無理矢理押し込めば破損に繋がりかねません。また外す際にも写真の様に奥歯にスプーンなどを引っかけて外していただくのがポイントになります。

◆ 食事中などに外したアライナーはケースに入れて保管をなさって下さい

ティッシュなどにくるんで捨ててしまった・・・という方がいらっしゃいます!
お渡しする専用の保管ケースをご利用下さい。
◆ ひとつ前の使い終えたアライナー、使用後であっても必ず保管をなさって下さい
紛失、破損といったトラブルに際しては、自己負担が発生する場合がありますのでご注意願います。
ブラッシング等に関して
➊ 歯磨きはどうするの?
いつも通りで大丈夫です。モチロン、ブラッシング時にはアライナーは外して下さい。
➋ 外食の時などには?
外食などで食後すぐに磨きが出来ない時って・・・ありますよね。そんな時には口をすすいでからアライナーを装着なさって下さい。歯磨きが出来るタイミングになったら歯磨きとアライナーの洗浄も同時に行ってください。
アライナーは流水で柔らかい歯ブラシを用いて洗浄していただければ大丈夫です。
当院ではマウスピース用洗浄剤も準備しております。受付スタッフまでお申し付け下さい。
➌ 補助的な清掃用具は?
歯が動いて来ると、隙間があちこちに生じて来ます。当然、今までよりも歯と歯の間に食べカスがたまりやすくなります。デンタル・フロスや歯間ブラシを多用なさって下さい。
矯正治療中の食事について
➊ 食べ物や飲み物に関して
特に制限はありませんが、アライナーをつけたままで色の濃いものを飲むと着色することがありますので御注意下さい。
➋ 歯が溶ける酸蝕症になりやすい?

糖分が多く含まれる飲み物は、アライナーと歯の間に貯留されてしまうことでむし歯の原因になりますので御注意下さい。
現実問題としてこういったモノを見てしまうとアライナー使用に関係無くマズいような気も致します。(汗)

我々が良く知る飲料は、長期保存が利くように酸性である事が多いのです。酸性の飲み物(コーラ、スポーツ・ドリンクなど)はこれらもまたアライナーと歯の隙間に入り込みむし歯の原因になりますので御注意下さい。
インビザライン治療のQ&A
こんな時はどうしたら?
想定されるトラブルを挙げてみます。
◆ 歯が揺れたり違和感を感じる
これはむしろ正常であります。矯正中は噛みづらかったりもなさろうかと思いますが異常ではありません。
◆ むし歯が見つかりやすいです
新たなむし歯ではなく、歯が移動し隙間が生じると隠れていたむし歯が見えるようになる為です。状況に応じて対応致しますのでご連絡下さい。
◆ ナンだか調子が悪い
アライナーに変形等の不備があった場合はすぐにご連絡ください。
◆ うっかり無くしてしまった・・・
紛失や破損の場合には、保管しておいたひとつ前のアライナーを装着しご連絡ください。
当院から皆さんへのお願い
装着時間を長く取りたいアライナーです。通院時にも必ずアライナーを装着して来て下さい。
フィット具合の確認をさせていただきます。

前述のアタッチメント(歯の表面につける突起物)をつける際には処置の時間が長くかかります。
90~120分ほどの時間を頂戴することもありますので御理解下さい。調整料等の費用は掛かりませんので御安心下さい。(他の治療の際を除く)